療育プログラムをご紹介いたします
療育の基本的な流れ
基本的には、以下の流れ(枠組み)で療育を行います。
この枠組みを大きく崩すことなく、活動や遊びの中身を変えることで様々な経験を積んでいきます。
- スケジュールの確認
- 活動・学習
- 遊び
- 絵本・後片付け
- ご家族の方へお子さまの様子をフィードバック
① スケジュールの確認
文字や写真、イラスト、タブレットなどを用いてスタッフが決めた活動の流れをお子さまと一緒に確認します。
活動の見通しを持つことで、落ち着いて最後まで活動に取り組めることが多いです。
お子さまによっては、スタッフからだけでなくお子さまからもやりたいことを提案してもらい、自分のやりたいことを相手に伝える・交渉する機会の場にもなっています。
タブレットを用いたスケジュールの例
② 活 動
活動内容は個別療育ということもあり、非常に多岐に渡ります。
基本的には、お子さま一人ひとりの状態や特性、ご家族や本人のニーズに合わせてスタッフが活動内容を決めています。
例えば、「公園に遊びに行く」という活動の場合であっても、
- 交通ルールの確認
- 外の歩き方
- 先生とのお約束を守る
- 時間を決めて遊ぶ
などの練習(獲得)を目的とすることが多いです。
いずれにしても、遊びを通して日常生活動作(衣服の着脱やスプーン・箸の使い方、鉛筆の持ち方、トイレの仕方など)の獲得やコミュニケーションの獲得、順番や勝ち負け時の振る舞いなどの社会性を身につける場になります。
小学生であれば、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を通して気持ちや感情のコントロール、自分の気持ちの伝え方、相手の気持ちの考え方、状況に合わせた振る舞い、協力などの社会的なスキルの獲得をサポートします。
② 学 習
小学生は宿題を持参することが多いため、基本的にスケジュール確認後は活動の時間とは別に学習時間が設けられています。
宿題を終えた後は、スタッフが作成した学習プリントに取り組むことが多いです。
例えば、文章問題が苦手なゲーム好きのお子さまには、好きなゲームのキャラクターを題材にした文章問題を用意し、取り組みやすく最後まで意欲が続くような工夫をしています。
他にも、イラストを用いてマンガを作り、「悪口を言われたタロウ君はどんな気持ち?」「どうしてツヨシ君はタロウ君に悪口を言ったのかな?」といった気持ちの理解をサポートするSST(ソーシャルスキルトレーニング)プリントも使用します。
③ 遊 び
スタッフがスケジュールとして決めたやるべきこと(活動や学習)を終えた後は、お子さまが好きなことに取り組む時間を設けています。
塗り絵をすることを選ぶお子さまもいれば、野球やバドミントンをしたいと言うお子さまもいます。
スタッフと1対1で落ち着いてお話ししたいというお子さまもいますよ。
上述したPECSで自分のやりたい遊びを伝えることもあります。
スケジュール的には「遊び」になっており、お子さまからすると楽しく遊ぶ時間になっていますが、スタッフはお子さまの発達を促すための関わりを常に続けています。
自分の気持ちや考えの伝え方、遊びの誘い方、順番、勝敗、協力、玩具のやり取り、相手への興味など、スタッフがお子さまに働きかけることで遊びながら伸ばしていきますよ。
④ 絵本・後片付け
最後は後片付けをして、絵本を読んでおしまいです(小学生の場合は絵本を読まないこともあります)。
絵本はクールダウンを意図してスケジュールに盛り込まれています。
スタッフが選んだ絵本を読むこともありますが、お子さまに選んでもらうこともあります。
活動中に一緒にすぐ目の前にある北広島市図書館に行き、公共施設の使い方を学びながら自分の読みたい本を借りてくることもあります。
以上のように、オーケストラではお子さまの理解を促す配慮をしたうえで活動を行いますが、お子さまが自発的にコミュニケーションをする機会も多く設けています。
⑤ ご家族の方へ活動中の様子をフィードバック
活動中の様子はご覧になっていただいても構いませんし、お迎えの時間に来ていただいても構いません。
療育後は、お時間をとってご家族の方へ活動中の様子や内容をお伝えしています。
オーケストラにはLINEの公式アカウントもありますので、活動中の様子を写真や動画、メッセージでもお伝えすることができます。
お子さまのことでご相談やお話がある場合はスタッフがお聞きしますよ。